蠟梅と水仙。
どちらも花を仕事で扱う前からお気に入りの香り。
特に実家に蠟梅の木立がなかったら、冬にその甘い香りが広がらなかったら
あるいは花に興味を持たなかったかもというくらい想い入れのある花。
花の香りというとこの蠟梅の他に、こぶし、木蓮、金木犀など、
樹に咲くものを多く思い浮かべるのは、それが暮らしの一部だったから。
蠟梅は甘くふくよかな香りながら、張りつめた冷たい空気のおかげか
輪郭がしっかりしていて格調高い。
芯にあるトーンの低いくぐもった香りもやっぱり甘くて好み。
一方で水仙は、可憐な表情、とはいい難いなかなか肉厚な花の作りに反して
香りは淀むところなくクリアな甘さが広がり、凛とした雰囲気。
これもやはり冬の空気がよく似合う花。
どちらもいわゆる黄色い花の香りとしてインプットされていて、
とてもよく似た香りと記憶してましたが、こうして並べて嗅ぎ分けると全然違う。
両者の間に鼻を置いてめいっぱい吸い込むととてもしあわせな香りに包まれました。
こんな香りのお菓子があったらいいのに。
07 January 2013 | blog